研究概要

 近年のアレルギー疾患の増加、あるいは癌、および脳・心臓血管疾患につながる慢性炎症等には、免疫機構の機能が深く関わっています。免疫機構の調節には、常在菌も含めた細菌等の微生物由来分子、あるいは類似骨格を持つ内在性の複合糖質・脂質も大きな役割を果たしていますが、その詳細は未だ解明されていません。
 そこで、本研究では免疫機構を制御する微生物由来化合物や免疫バランス調節に関わる化合物について、化学合成による純粋な構造の合成法を確立すると共に、免疫機構の調節に関わると考えられている微生物由来分子等の解析、合成化合物ライブラリを利用した構造解析、標識基を導入することにより可視化を可能とした分子による機能解析、および疾患治療につながる新規制御分子の創製を目標としています。

研究の特色

 有機化学的手法を基盤とした免疫調節作用を持つ活性化合物・合成法の確立により、活性分子群の構築、機能解析に利用できる分子のデザインと解析、さらには新規免疫制御物質の精密合成を行うことにより新領域の開拓を目指します。

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